公認会計士武田雄治のブログ

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【お知らせ】 「スタートアップエンジン2014」開催致します! 

私が理事をしております一般社団法人スタートアップエンジン主催のイベント
『スタートアップエンジン2014』
今年も開催することになりました


日本、特に関西は、起業家や新事業がなかなか生まれません。
その原因の一つとして、身近に起業家や、成功した経営者が少ないことが挙げられると思います。
そこで、「次世代起業家、新事業を生み出す知識・人・気持ちが集まる場の創造」を目的とした
『スタートアップエンジン』を3年前から大阪で開催しております。

4年目となる今回は、『新規株式上場(IPO)』を主たるテーマとして、IPOの第一線で大活躍されている多彩なスピーカー陣を迎えした基調講演・パネルディスカッションを行い、また、そのパネラーなどとの交流の場である「ネットワーキングディナー」(懇親会)も行います。

同じ志の方が一同に集まり、交流することができる、関西では余り類のないイベントです。
株式上場(IPO)を目指す方、起業を目指す方など、是非この機会に『スタートアップエンジン2014』にお越しください!


▼『スタートアップエンジン2014』開催概要
日時: 2014年6月13日(金)13:30〜 (13:00受付開始)
会場: 大阪イノベーションハブ
     (グランフロント大阪 ナレッジキャピタルタワーC 7階)
プログラム:
 [Session1]
 イー・ガーディアン株式会社 代表取締役社長高谷康久氏
 【基調講演】 「10年間京セラで学んだことを経営に活かしマザーズ上場企業の社長へ
         『上場と多くの失敗について語ります』」
 [Session2]
 株式会社サイバーエージェント人事本部全社人事部長 武田 丈宏氏
    「スタートアップに向けたチームビルディング
      〜ここでしか聞けないサイバーエージェントの話〜」(仮)
 [Session3]
 【パネル・ディスカッション】 「株式上場の最前線」
  (登壇者:50音順)
   一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会会長 安達俊久 氏
   イー・ガーディアン株式会社 代表取締役社長 高谷康久 氏
   有限責任 あずさ監査法人 パートナー/公認会計士 三宅潔 氏
   株式会社東京証券取引所 執行役員(上場推進担当) 村田雅幸 氏
  (司会)
   一般社団法人スタートアップエンジン代表理事/弁護士 森理俊

参加費: 一般:4,000円(税込) / 学生(50名先着):無料
       ※ネットワーキングディナー(40名先着):2,000円(税込)

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【主催】 一般社団法人スタートアップエンジン
【共催】 大阪市都市計画局
【後援】 株式会社東京証券取引所
【協力】 株式会社幕末、新経済連盟、黒字社長塾、税理士法人みんなの会計事務所、
      森法律事務所、NEOWOMAN、マインドフリー株式会社
【運営サポート】営業創造株式会社、アルファクリエイト株式会社


▼詳細・お申し込みはこちら
スタートアップエンジン2014


【スゴ本】 『暴露: ―スノーデンが私に託したファイル』




amazonで注文した本が、ポストに届くまでの十数時間がこれほど長く感じたことはない。

世界24カ国同時発売エドワード・スノーデン『暴露』について書かれた本。

エドワード・スノーデンとは何者なのか。
wikipediaに詳しく書かれていますが、簡単に言えば、CIA(アメリカ中央情報局)やNSA(アメリカ国家安全保障局)での勤務時に、アメリカ政府による情報収集活動(盗聴など)を知り、2013年6月に最高機密文書と共にその実態を『暴露』した人物。

このエドワード・スノーデンがリークする相手に選んだのが、イギリス大手新聞社「ガーディアン(guardian)」のジャーナリストであるグレン・グリーンウォルド氏。本書の著者。
 (「ガーディアン」は、このリーク記事により「ピューリッツァー賞」を受賞)

エドワード・スノーデンとグレン・グリーンウォルドが接触するのは2013年6月3日の香港のホテルの一室。
そして、2013年6月6日、オバマ政権も青天の霹靂である、全世界に衝撃が走る記事が「ガーディアン」のサイトにアップされます。それは、NSAが米国国内数千万人分の通信履歴を収集していたというもの(その時の記事がこちら)。翌日の2013年6月7日、さらに衝撃が走ります。NSAが、グーグル、アップル、フェイスブックなどの企業のサーバーに直接アクセスしていたというもの(その時の記事がこちら)。そして、2013年6月9日、スノーデンの正体が約12分の動画として世界に知らされることになります(その時の記事がこちら)。

本書は、スノーデンの素顔や、米国史上最大級の内部告発に至るプロセスの紹介のみならず、最高機密文書のファイル(パワーポイント等)までを『暴露』している、驚愕の内容です。

例えば、本書で『暴露』されたファイルによると、アメリカ政府は1ヶ月に米国内の30億件のメールと通信データを収集していることが記録されています。メールや通話だけではなく、facebookのチャット、googleの検索履歴、yahoo!のメール、スカイプやアウトルックへのアクセスなども盗まれています。facebookについてはアルバム画像にもアクセスできるし、そこからIDを抽出することもできるとか。本書の原書タイトル(NO PLACE TO HIDE )のとおり、「隠れるところはどこにもない」状態。

スノーデンは未だ30歳。国家の最高機密を『暴露』することは人生の終焉を意味することを理解しているが、国家による最悪な『権力の濫用』を見て見ぬふりをするわけにはいかなかった。機密保持という義務感・忠誠心よりも、彼自身の使命感・正義感・政治的な価値観は揺るぎなかったのでしょう。この正義感は世界から称賛され、ノーベル平和賞の候補だという人もいるようです。

痛いのは、国際社会から批判を浴びたアメリカでしょう。まだ『暴露』されていない膨大な機密文書は明らかになるのか。オバマはどうやって釈明するのか。興味はさらに深まります。

自分の価値観を変えなければ、人生は変わらない(11)

続き

先日、某上場企業の社長さんから聞いた話。

日本の上場ベンチャー企業に、かなりの数の外国人エンジニアが勤務されているようです。

ハーバード大とかスタンフォード大といった超エリート大学の卒業生も、日本のベンチャー企業に応募にくるとか。ちなみに、ハーバード大、スタンフォード大は、世界の大学総合ランキング2位4位の大学(東大は23位、京大は52位)。そういうレベルのエリートが、日本のベンチャー企業を志願しにくるというから不思議なもんです。日本人従業員より優遇された給与体系ではないにもかかわらず。

ハーバードといえばfacebookのマーク・ザッカーバーグ(中退ですが)、スタンフォードといえばgoogleのラリー・ペイジなどを思い浮かべますけど、いずれも1兆円を超える個人資産を持つ大成功者。そういう人を目指すのではなく、日本のサラリーマンを志願するんですから、「なんでやねん!?」となりますよね。

上述の社長さんも思ったようです。

だから、社長さん、彼等に言ったんですって。

「君達、なんでこんな所で働いてるんや?
 ハーバードとかスタンフォード出たんやったら、もっと稼げる所、あるやろ!?」


そしてら、彼等は口を揃えて、こう答えるらしい。

「別に金儲けのために日本に来たわけじゃない」


日本には素晴らしい文化がある。
日本には素晴らしい自然がある。
日本には素晴らしい料理がある。

日本は素晴らしい国だ。

だから、日本に住んでみたいと思った。

だから、日本に移住することにした。

そしたら、日本でエンジニアを募集している企業があった。

だから、そこにエントリーした。

ただそれだけだ、と。


これを聞いた時、ガツーンとやられた気がしましたね。

価値観の優先順位が違うんですね。


「自分の価値観(の優先順位)を変えなければ、人生は変わらない」
と改めて思いました。

天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず

四書五経の一つ『孟子』の中に「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」という有名な言葉があります。

「天の時」とは物事を始めるタイミング、「地の利」とは有利な立地条件、「人の和」とは組織力・結束力と言い換えることもできるでしょう。すなわち、「タイミングが良いことによる幸運は、立地条件の良さには及ばず、立地条件の有利さは組織力の強さには及ばない。」と訳することができます。孟子は、仕事や事業で成功するためには「天の時」「地の利」「人の和」といい3つの条件が必要であるが、最も重要なものは「人の和」だというのです。

「組織の和」「部署の和」「チームの和」が欠けたところに何か問題が生じますが、「個」の強い集団の「和」(輪)を作ることは、とても難しいことだと思います。特に経理部においては、業務が属人化、ブラックボックス化する傾向があり、「人の和」というものが無いことが原因で様々な問題が顕在化しているケースが見受けられます。

指導者は、成功に必要なこの3つの要件を常に意識していく必要がありますね。

(出処:税理士法人みんなの会計事務所発行ニュースレター「TAX NEWS LETTER」より)






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【オススメ本】野村克也・竹中平蔵 「嫌われ者の流儀」

嫌われ者の流儀
野村克也・竹中平蔵
宝島社
2014-04-11



GW中に読んだ本。

GWは特に予定も入れずに、少しまとまった時間が取れたので、
いつも読まないような本を読もうと手に取った本がこちらの『嫌われ者の流儀』

野村克也監督と竹中平蔵さんの対談本。

良い意味で期待を裏切られた、とても面白い本でした。

弱者が強者と戦う方法、組織の作り方、改革・再生の方法、リーダーシップの方法、人の使い方・・・などなど、参考になるなんてレベルでない話が書かれてます。

特に、ノムさんのID野球や、チームの采配の話は、ビジネスマンにも参考になりますね。

その辺りは、また追って紹介いたします。

問題は能力の限界ではなく、執念の欠如である

元経団連会長の故土光敏夫(どこうとしお)氏の『新訂・経営の行動指針』(産業能率大学出版部)という本を時々読み返します。

この本は、土光氏の社内外の発言を、スタッフが記録・整理した「土光語録」。今から25年前に出版された本ですが、その後重版が続くロングセラーとなっています。本書を読むと、さすが元経団連会長の発言だけあって、一つ一つが心に響いてきます。

特に、『人間の能力には大きな差はない。あるとすればそれは根性の差だ』『やるべきことが決まったならば執念をもってとことんまで押しつめよ。問題は能力の限界ではなく執念の欠如である。』という二つの発言は、経営における多くの問題を吹き飛ばす程の深い言葉ではないかと思います。

また、『人は説教では動かぬが、自らが実行すれば動き出す。』という言葉も、経営者にとって深く考えさせられる言葉ではないでしょうか。まず経営者が一心不乱に働く姿を見せなければ、人は動かないということを教えてくれる言葉です。

他にも多くの名言が収録されています。タイトルの通り、すべての経営者の行動指針となる一冊です。経営者の方は、座右の書に加えて頂ければと思います。


(出処:税理士法人みんなの会計事務所発行ニュースレター「TAX NEWS LETTER」より)


経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫
産能大出版部
2009-10-15






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箸 よく盥水を回す


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【オススメ本】池上彰の「日本の教育」がよくわかる本




こんな国があったようです。

29歳という若さで教育大臣に任命され、財政赤字で国家の危機という状況でありながら、国をあげて教育に投資をすることにした結果、研究開発が活発になり、新たな産業が育ち、たくさんの雇用が生まれ、良き納税者が増え、経済が劇的によみがえった・・・

どこの国だと思いますか?


一方、日本はどうか。

■公立高校の授業料は完全無償化ではない →OECD加盟国34カ国のうち31カ国は無料
■教育機関への公的支出がGDPに占める割合は3.6% →比較可能な30カ国中、最下位
■15歳の生徒の75%が塾通い →OECD加盟国34カ国のうち、韓国に次いで2番目
■日本の幼児教育・保育への私費負担割合が54.8% →OECD加盟国で一番高い

という有様。

つまり、日本という国は、教育に対する公的支出がめちゃくちゃ少なく、教育は家庭に支えられているのです。

その結果どうなるか?

我が国に「教育格差」が社会問題化しているといいます。

本来、どの子供にも均等な教育の機会を与えられるべきなのに、収入の高い家の子は十分な教育くを受けられ、収入の低い家の子は十分な教育を受けられない。

消費税増税等により、今後ますます生活が苦しくなることが予想される中、このまま格差が続いたらどうなるのか? 

貧困から抜け出すために必要な教育が、貧困であるが故に受けられないという家庭が出てくるかもしれない。

池上彰氏は、「その先に見えるのは衰退した国家の姿なのではないでしょうか」と述べられてます。

とてもショッキングな話です。


ちなみに、冒頭の教育に力を入れた国とは、フィンランド。
フィンランドでは、一人暮らしの大学生に月5〜7万円を援助する制度があったり、文房具代・給食代・交通費なども国が面倒をみたり、国をあげて教育に力を入れているようです。

日本もフィンランドを見習うべきだと思いますが、高校の完全無償化も頓挫したくらいですから期待できません。



安倍政権は「教育再生」を議論していますが、教育の専門家でもない人が審議会等のメンバーとなり、「事実」とは異なる印象思い込みで、ああでもない、こうでもないと議論し、教育改革案が決まっているようです。この国の将来は真っ暗かもしれません。

なお、ここでいう「事実」とは、例えば、以下のようなこと。

■「ゆとり教育によって学力が低下する」と騒がれたのは、ゆとり教育の「導入前」のこと。
■「ゆとり教育」により子供の学力は低下していない。
■「いじめが急増した」と言われているが、急増していない。
■道徳教育により道徳心が高まるわけではない


などなど。報道もいい加減なものです。


最後に、「おいおい、大丈夫か!?」とツッコミを入れた話をご紹介。

池上彰氏のもとに、「世界史をわかりやすく学べる教科書を作りたい」という依頼がきて、叩き台を作ったようです。それを他の先生に見てもらったところ、「わかりやすすぎる」と言われ、敬遠されたとか。わかりやすい教科書を使って解説すると、先生の存在価値が薄れるから、というのが理由だそうです。
一体、誰のために教科書を作ってるんでしょうね。
世界史なんて山川の教科書を読むより、池上彰さんの「学校では教えない『社会人のための現代史」』」 を読むほうが100倍面白いですけどね。

教科書が出来上がるまでに6年もかかるというのも如何なものか。今使っている教科書は数年前に決定した教育方針のもの、ということです。



本書を読んで感じたこと

●色々な面で、教育する側(文部科学省、教育委員会、学校、教師、保護者)こそ教育が必要。
●日本の学校は、「教科書で教える」場所でなく、所詮「教科書を教える」場所に過ぎない。
●自分の子供が橋本武先生森信三先生みたいな教育者に出会えることはないだろうから、子供の教育は家庭でやるべき(学校に頼ってはならない)。
●早いうちに海外に留学させなければならない。

【オススメ本】 池上彰 「おとなの教養」




非常に面白く、吸い込まれた一冊でした。

大学のパンキョー(一般教養)の講義の先生が池上彰さんだったら、どれだけ世界観が変わっただろうか・・・と思わざるをえない。


さて、「教養」とは何なのか?

池上彰さんは、「自分がどういう存在なのか」を見つめていくことではないか・・・、と述べています(P31)。

そして、「自分自身を知る」ということを主題として、7つの講義が繰り広げられます。

その7科は以下のとおり。

第一章   宗教――唯一絶対の神はどこから生まれたのか?
第二章   宇宙――ヒッグス粒子が解き明かす私たちの起源
第三章   人類の旅路――私たちは突然変異から生まれた
第四章   人間と病気――世界を震撼させたウイルスの正体
第五章   経済学――歴史を変えた四つの理論とは?
第六章   歴史――過去はたえず書き換えられる
第七章   日本と日本人――いつ、どのようにして生まれたのか?


これだけの内容を新書1冊に集約されているわけですが、決して薄っぺらい内容ではない。
各章30ページ前後ではありますが、深いです。

そして、各章がバラバラの内容のように思うかもしれませんが、それぞれが「自分がどういう存在なのか」という共通の命題で串刺しされています。

目からウロコです。

池上彰さん、ヤバいですね。




新刊書
決算早期化実務マニュアル3
新刊書
公認会計士


プロフィール
公認会計士 武田雄治


●武田公認会計士事務所 代表
●関西学院大学 非常勤講師

武田雄治


■武田雄治本人によるコンサルティング、セミナー、執筆、取材等のご依頼は、武田公認会計士事務所のHPよりお願いします。
■業者様からの営業はお断りしております
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