公認会計士武田雄治のブログ

公認会計士武田雄治のもう1つのブログです。

自分の価値観を変えなければ、人生は変わらない(18)

続き

以前このブログで、仕事面でパートナーを組むべき人はその人と一緒にいて成長できる人だ、ということを書きました(詳しくはこちら参照)。これは仕事面にかぎらず、プライベート(夫婦、恋人、友達など)でも同じだと思います。真のパートナーとは、一緒にいて成長できる人だと思います。

人間誰しも長所と短所、強みと弱み、得意と不得意があります。本来、長所も短所もフィフティ・フィフティだと思うのです。しかし、大人にになるにしたがって、自分の中で短所の部分が膨らんでいき、その部分が自分の性格だと決めつけてしまっているケースが多いのではないかと思います。例えば、「自分はネガティブ思考の性格だ」という具体に。ポジティブ思考な部分もあるにも関わらず、ネガティブな側面のみを捉えて自分の性格を作り上げてしまって、自分を型にはめ込んでしまっている。場合によっては、それがコンプレックスになったり、トラウマになったりする。

私にも人には言えないコンプレックスやトラウマがあり、その思考の枠から抜けることができず苦しだ時期もありました。でも、その思考の枠から引っ張り出してくれるような価値観のあう人が現れると思います。そういう人が真のパートナーとして組むべき人ではないかと。

孤独を感じたときは生きていく意味を自分に問え! (続き)

続きです

「生きていく意味を問う」といえば、ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』を思い出します。

『夜と霧』はユダヤ人精神分析学者によるナチス強制収容所体験記。
フランクルはアウシュビッツとその支所に収容されるも、想像も及ばぬ苛酷な環境の中で生き抜き、人々の心理状況を分析し、人間の存在や生きる意味まで突き詰めていきます。

『夜と霧』の中で、まさに「生きる意味を問う」という項があります。

少し長いですが、以下、抜粋します。

ここで必要なのは、生きる意味についての問いを百八十度方向転換することだ。わたしたちが生きていることからなにを期待するかではなく、むしろひたすら、生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題なのだ、ということを学び、絶望している人間に伝えねばならない。哲学用語を使えば、コペルニクス的転回が必要なのであり、もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ、わたしたち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。生きることは日々、そして時々刻々、問いかけてくる。わたしたちはその問いに答えを迫られている。考えこんだり言辞を弄することによってではなく、ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、生きることが各人に課す課題を果たす義務、時々刻々の要請を充たす義務を引き受けることにほかならない。
([出処]ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』より


赤字は私が付けました。

フランクルは、「なにを期待するか」を問いかけるのではなく、「なにが期待されているか」に答えろ、と言っているのです。

しかも、「適切な態度」によって。
言い換えれば、行動でもって。

フランクルがアウシュビッツでの経験を後世に伝えたように、
自分に期待されているものはなにかに答えろ、
それが人それぞれの運命だ、
というわけです。



以下3冊、読んだことがない方は、是非ご一読を!


夜と霧 新版
ヴィクトール・E・フランクル
みすず書房
2002-11-06



それでも人生にイエスと言う
V.E. フランクル
春秋社
1993-12-25




孤独を感じたときは生きていく意味を自分に問え!

孤独の力
五木 寛之
東京書籍
2014-08-30


孤独の価値 (幻冬舎新書)
森 博嗣
幻冬舎
2014-11-27



四六時中、facebookやLINEで誰かと繋がりを求めることは『絆』でもなんでもない。安易な『つながり』に疑問を投げかけ、警鐘を鳴らすような内容の書籍が次々と出版されているように感じます。ここで取り上げた2冊もそう。

人間に限らず、自然界のあらゆる動物は、自然の中で孤独に生きていくもの。『孤独』の反対は、『絆』でもなければ、『つながり』でもない。また、『孤独』は、寂しいものでもなければ、悪でもない。

五木寛之氏は、人間の本質というものは孤独とは離れられないものだと言います。ほとんど人と会わず一人で活動しているという森博嗣氏は、安易な『つながり』を求める人は、商売人に洗脳された「良き消費者」にほかならず、「家畜」であるとも言います。

「孤独」を感じる時にはどうしたら良いのか。
森博嗣氏は、「孤独とじっくりと向き合い、自分が何者かを考えよう」と言います。五木寛之氏は、「ひとりで生きていく意味を問うべきだ」と言います。

これが生きることの「真理」だと思います。

自分に問うこと、何らかの意味を求めること。
今そのことに意義を感じなくても、何年後かに振り返った時に、「あの時は良かった」と語る時が来るのではないかと思います。


【関連図書】
高野登著 『あえて、つながらない生きかた』
東浩紀著 『弱いつながり』
藤原智美著 「ネットで『つながる』ことの耐えられない軽さ」

手帳

最近、AERAが面白いです。定宿になりつつある都内のホテルに置いてるので、宿泊する時は毎回読んでます。

2014/12/15号(12/8発売)では、「ほぼ日手帳vsモレスキン」みたいな記事があり、こういう小さな記事もなかなかイケてます。

私は数年前からモレスキンを愛用し、すっかりモレスキナーです。私という人間は、本とペンとモレスキンによって編集してでき上がっているのかもしれないと思うほどです。もう手放すことができません。「ほぼ日手帳vsモレスキン」といわれると、(両方共好きですが)モレスキンに一票です。

以前も書いたことがありますが、私は時々ビジネスパートナーにモレスキンをプレゼントします。単なるノートとして使って欲しいわけではなく、人生を編んで欲しいと思うからです。「願望」をビジネスパートナーと一緒に叶えたいからです。個人レベルでの「願望」は人それぞれ違っても、お互いの「願望」をどうやって叶えるかを話している時が一番楽しいですし、「願望」があるから笑いが生まれるのだと思います。そういったパートナーがいることは幸せなことです。

今回もたいしてオチも笑いもないエントリーでした。

工場見学

今年も幸いなことに決算早期化、IFRS、SOX、IPOなどのコンサルティングの引き合いを多く頂きました。コンサルティングといっても、私の場合はリモートで対応させて頂くことが多いため、クライアント先に貼り付いて仕事をすることはなく、訪問するとしても本社の会議室止まりというケースが大半です。経理部にすら入ったことがないというクライアントも数社あります。

その経理部にすら入ったことがないクライアントのうちの1社、某製造業の経理部長さんから
「是非一度、ウチの自慢の工場を見てきて下さい!」
とおっしゃってくれましたので、昨日・今日とある田舎の町へと行ってきました。
(場所をいうと社名が特定されますので、ある田舎の町とだけ言っておきます。)

実は私は大の工場好き。監査法人を辞めてから工場に行く機会は激減したので、残念に思っていたのです。経理部長さんと何度か飲みに行った際に、そんなことをポロっと言ったのかどうか記憶が定かではありませんが、工場見学の機会を作ってくれました。

工場に着くや、工場長含め社員の皆様がお出迎え。そして、半日かけて工場の隅々まで案内してくれました。夜はこれまた工場長含め社員の皆様との食事の場まで用意してくれ、さらにはお土産までご用意頂き、至れり尽くせり。工場の方にとっては、「コーニンカイケーシって何?」って感じだと思うのですが、どこの馬の骨かも分からない訪問者に貴重な時間を割いて頂き、ただただ恐縮するばかり。こういうところにも企業の理念やビジョンの浸透度が見えてきますね。

久しぶりの工場見学。我々が普段手にするある製品が物流に乗っかる手前までフルオートメーション化されているのを見て驚かされました。巨大な工場は無人君です。経理部長が「自慢の工場」とおっしゃっていた意味が分かりました。

私は、書籍等で「経理部は情報製造業である」と書いています。この「経理部」が「情報製造業」ってことだけで一冊の書籍を書こうかと思っているのですが、今回のオートメーション化された工場を見学させて頂き、色んなインスパイアが得られました。私の書籍の記載内容を堂々とパクってくれる同業者がいるので、これ以上は書きません。

たいしてオチも笑いもないエントリーでした。
お後がよろしいようで。

ノイズ

先日のルミナリエの話も然りですが、日本の都会って、街中にノイズが多すぎると思うのです。
とにかく、うるさい。

電車に乗れば、シナリオを読み上げるだけの車内アナウンス。新幹線に乗っても、正直どうでもいい内容の車内アナウンス。しかも、「いい加減に静かにしろ」と言いたくなるくらい喋る。「時代の先端を行く雑誌」の販売までアナウンスしなくていい。飛行機に乗れば、もっと苛立つ。なんで国内線の日本人だらけの機内に英語のアナウンスが必要なのか分からん。JALの機長の挨拶は確実に安眠を妨害される。

街の中でも、どこからともなく聞こえる拡声器のノイズ。静寂な場所がなさすぎる。

腹が立つのは大型書店。アルペンの店内の広瀬香美の曲よりひつこい英会話のCDや販促用のDVD。あれこそ単なるノイズ。出版社の営業担当者が本棚の前で大声で書店の人と話をするのもどうなのか。裏に行ってやれ。紀伊國屋書店は店内アナウンスがうるさすぎる。本との出会いを求める神聖なる場所であるはずの書店が、まるで家電量販店。書店の売上が下がるのも当然ではないか。

とにかく、街の中がうるさい。
他の人はなんとも思わんのでしょうか。

都心で静かな場所を探すのは大変です。

会計事務所に働く人に伝えたいこと

先日の沖縄出張の時、移動が多かったことから、沖縄の税理士さんの部下のNさんが運転手になってくれました。

Nさんは、税理士事務所で修行しながら税理士試験の勉強もしている方で、私のことは前から知っていたようなので、移動時間の限られた時間の中で色んなことを聞かれました。

その中で、「武田さんは、何を仕事のやりがいにしているのか?」というものがありました。
おそらく、Nさんは仕事にやりがいを感じていないのでしょう。

「仕事のやりがいは何か?」と言われると、私の場合は「クライアントの発展」「自己の成長」と即答しますが、下積み時代は、雑用的な仕事が多いため、クライアントから直接感謝されることもなければ、自己の成長を感じることもないかもしれません。

会計事務所のスタッフであれば、日々記帳代行を行い、淡々と申告書を作成し、ルーチンワークをひたすらやり続ける日々が続くと思います。出来て当然の業務が多く、上司からもクライアントからも感謝されないと、「仕事のやりがいって何やろ?」と思うこともあるでしょう。

私が監査法人勤務時代も、1年目(J1)の頃は、荷物運び、コピー取り、シュレダーなどもやりましたが、そこに自己の成長なんてありません。クライアントに質問に行ったら露骨にイヤな顔をされたり、たらい回しにされたりということもありました。

だから、Nさんの気持ちは分かります。

私は、Nさんにこんなことを言いました。
●顧客の期待に対して101%の成果を出すと「ありがとう!」と言ってもらえる。
●顧客の期待に対して99%の成果しか出さないと信頼をなくす(契約を切られる)。
●このプラスマイナス1%の差は、努力量でいえばほぼ同じ。意識の差に過ぎない。
●一度信頼をなくすと、信頼回復には101%の成果を出す時の10倍の努力が必要。
●普段から「101%」の成果を出すために何をすべきか頭を使って考えるべき。


日々記帳代行をやっている会計事務所のスタッフが、伝票を入力して、試算表をクライアントに納品しただけでは、クライアントの期待を超えたことにはなりません。では、クライアントの期待値を1%超えるためには何をすべきでしょうか。

例えばですが、クライアントの企業秘密を頂き、誰よりもクライアントの数値に熟知しているという立場にあるわけですから、試算表を納品する際に、数値の微妙な変化を社長に伝えてあげるとか、何らかの改善提案をしてあげるとか、そういったことが出来ないでしょうか。

監査法人で働くスタッフも同様です。監査が面白いか面白くないかなんて、クライアントにとってどうでもいいことです。クライアントの期待値を1%超えるためには何をすべきでしょうか。日々膨大な資料を閲覧しているわけですから、気付きは山ほどあるはずですし、クライアントに提案できることも山ほどあるはずです。

こんなことは出来る・出来ないの問題ではないと思います。
そういった意識があるかどうかの問題です。

「200%」の成果を出す必要はないです。持続できませんから。
常に「101%」の意識があれば「ありがとう」が集まります。
そうすれば、仕事にやりがいが出てくるのではないかと思います。


【関連記事】
2014/10/22 これから公認会計士になる人に伝えたい20個のこと
2014/7/4 起業して学んだ20個のこと

ルミナリエ

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昨夜、ひっさしぶりにルミナリエへ。おそらく7、8年ぶり。

阪神・淡路大震災のあった1995年から続いており、今年で20回目を迎えました。

数年前まで毎年のように「今年で最後かも・・・」と言われてましたが、最近は聞きませんね(聞こえてないだけ?)。 今後も続くのかどうか分かりませんので、行ける時に行っておけ! と思い、人混み嫌いの私が40万人以上も来場したという土曜日に飛び込んだわけですが・・・

JR元町駅からルミナリエの会場まで直線で500メートル程なのに、どういうわけだかF1の市街地コースのように柵で囲われた道をクネクネと1、2キロ、30分位歩かされ、その間、兵庫県警と警備会社の拡声器での叫び声を聴き続けなければならないハメにあい、寒さに凍え、トイレもなく、ただただ人混みの中をトボトボと歩き続け、ようやく会場に到着!! と思うと、再び、兵庫県警と警備会社の拡声器。「立ち止まっての写真撮影はおやめ下さい!!」と100回以上聞いたでしょう。ほぼ全員無視。立ち止まる→撮影する→立ち止まる→自画撮りする→立ち止まる→集合写真→そして拡声器で叫ばれる→無視する→立ち止まる→撮影する→叫ばれる、がエンドレス。

久しぶりのルミナリエ、幻想的な雰囲気はブチ壊されていました。

「もー、えーわー!」と思い、会場を後にして三宮駅に向かうと、今度は「右側をお通り下さい!!」という警備会社の拡声器の叫び声。ほぼ全員無視。警備員の左側をガンガン通る人たちに向かって、警備員が再び叫び続ける・・・。

ホンマ、もう、えーわ。



新規開店!

私がポケットマネーで出資させて頂いた新しいお店が先週OPENしました。

大阪証券取引所の近くで、イタリア料理中心のカジュアルバルです。

近くの方は是非一度お立ち寄り下さい。

まだHPもないので、直接連絡頂ければ場所など教えます。

konishi

【オススメ本】 本田健著 『理想のパートナーを見つけるためにしておきたい17のこと』 (だいわ文庫)




プライベートでもビジネスでも「理想のパートナー」がいるかどうかで人生は変わると思います。

しかし、
「パートナーシップの道は、あちこと痛みだらけ」(P47)

また、
「多くの場合、過去のパートナーシップでできた傷は癒やされないまま、
絆創膏を貼ったままになっています」(P52)

さらに、
「そういうふうな人には合わないようにしたりして
人生を設計してしまうこともあります」(P52)

痛みから逃げ続けていては自分の可能性を狭くする可能性もありますので、
痛みに向き合い、対処した方が良いと思います。

本書は、人間関係のプロの本田健さんが、人間関係の対処法を教えてくれます。
色々とヒントが得られると思います。



▼人間関係に関する書籍ではこちらもオススメ


自分の小さな「箱」から脱出する方法
アービンジャー インスティチュート
大和書房
2006-10-19

新刊書
公認会計士


プロフィール
公認会計士 武田雄治


●武田公認会計士事務所 代表
●関西学院大学 非常勤講師

武田雄治


■武田雄治本人によるコンサルティング、セミナー、執筆、取材等のご依頼は、武田公認会計士事務所のHPよりお願いします。
■業者様からの営業はお断りしております
■ブログのコメント欄に、コンサルティング等のご依頼や、個別案件についてのご質問・お問い合わせ等を書かれても、回答出来ませんのでご了承ください。

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